当然のことですが、投資を行なう時は「ただ適当にやればいい」というものではありません。
それではただのギャンブルになってしまいます。

FXは、ギャンブルなどではなく資産運用。
「資産が増えて当然」くらいの気持ちでやらなければなりませんし、そうなるのが通常の流れです。

では、どのように投資判断をすれば「ギャンブル」から「資産運用」へ昇華するのか。

それは、「ファンダメンタルズ分析」「テクニカル分析」という2つの分析方法の概要を抑えておき、活用すること。
これにより、リスクを減らした効率の良い運用が可能となるのです。

このページでは、「ファンダメンタルズ分析」について扱っていきます。
テクニカル分析については、他のコンテンツにて解説します。

ファンダメンタルズ分析とは

ファンダメンタルズ分析とは、各国の経済指標や経済基盤といった「経済の基本部分」を分析することで、将来の為替変動を予測する、という分析方法のことです。

「経済を分析」などと聞くと、なんだか難しいイメージを持ってしまい、ついつい避けたくなってしまうかもしれません。
しかし、日々経済新聞を読んだり難しい経済書を読んだりする必要はなく、とりあえずの段階では、空いている時間に主要国についてのいくつかの経済指標や経済ニュースを目にしておくだけでも充分なので心配する必要はありません。

なんとなくな経済関連のニュース・情報というのにうっすら触れているうちに、段々と具体的な「為替に影響を与える経済情報」というのがわかってくるので、まずは焦らず、気が向く範囲でニュースのチェックをするくらいで大丈夫です。
(経済指標のチェック・活用法についてはこちら)

具体的なファンダメンタルズ分析の方法

では、実際にどのようにファンダメンタルズ分析を行なうのか?

まず第一には、「日々発表される重要な経済指標をチェックし、その国の成長率や景気の推移を把握しておく」となります。
経済指標については、大抵のFX口座にて、リアルタイムで更新されていきます。

なお、分析すべき国(通貨)はいくつもあるのですが、その全てを分析する必要などありません。
以下に挙げるような、重要な経済指標のみに注目するだけでも充分です。

政策金利

ファンダメンタルズ分析の中で、最も重要となってくるのがこの政策金利。
中には、「ファンダメンタルズ分析は、主要国の政策金利を把握しておくだけでも充分」という主張する方もいらっしゃいます。

政策金利とは、国の中央銀行が市中銀行にお金を貸す時に適用される金利のこと。
中央銀行というのは、日本でいうところの日本銀行。
市中銀行というのは、日本でいうところの三菱UFJ銀行や三井住友銀行などのことです。

政策金利は、その国のファンダメンタルズ分析結果を表したようなもの。
国のお偉いさんたちがこぞって集まり、自分達の国の経済について様々な角度から分析した結果、それを政策金利に反映させるのですから。

これが、「政策金利だけ把握しておけばファンダメンタルズ分析は充分」と言われる理由。
政策金利が上がれば、それだけ国の経済が発展しているということなので、その国の通貨価値が上がりやすい状態にあるということになります。

例えば、アメリカの政策金利が2%から2.25%に上がったとしたら、米ドルの相場が上がりやすい状態なので買っておこう、といった感じで投資判断を行なえばいいわけです。
逆に政策金利が下がれば、相場も下がりやすい状態となります。

失業率

失業率とは、完全失業者(就職したいができない人)が労働力人口(就業者と完全失業者を足した人数)の何%を占めているかを表した数値です。

失業率も、国の経済状態を如実に表す要因のひとつ。
当然、失業率が上がれば上がるほど、経済が不安定だということになり、相場は下がりやすい状況となります。

逆に、失業率が下がってくれば、その国の経済は安定してきているということになるので、相場も上がりやすい状況となります。

貿易収支

貿易収支とは、「輸出額-輸入額」で算出される、他国と貿易を行なった結果の収支を表す数値です。
輸出額が輸入額を上回れば「貿易黒字」、逆に輸入額が輸出額を上回れば「貿易赤字」という状態になります。

読んで字のごとく、「貿易赤字」はその国によって良くない状態。
当然相場にも悪影響を与えます。
よって、貿易赤字が増えてきた国の相場は、下がりやすい状態にあると言えます。

逆に、貿易黒字が増えてきた国の相場は、上がりやすい状態にあると言えます。

小売売上高

小売売上高とは、その名の通り小売業の売上高の合計のことを指します。

通常、商品というのは「メーカー ⇒ 卸売業者 ⇒ 小売業者 ⇒ 消費者」という流れで渡っていきます。

小売業者というのは、いわゆる「店」のこと。
消費者がモノを買う時には、店に行って買いますよね?
家具なら家具店、電化製品なら電器店、というように。

この小売業者(=店)での売上高の合計が、「小売売上高」です。
そしてこの小売売上高は、個人消費の勢いを知る指標となります。

ただ、自動車での売上だけは除外されています。
なぜかというと、自動車の売上は触れ幅が広く、ブレが生じてしまうから。
ですので、自動車の売上高だけは別で計上されます。

小売売上高の数値が高ければ高いほど「景気が良い」ということになり、当然為替相場も上がっていきます。

GDP(国内総生産)

GDPとは、国内で1年間に生産されたモノやサービスの価値を合計したもの。
1年に4回発表されます。

GDPが上昇すれば相場も上昇しやすく、下降すれば相場も下降しやすいです。

住宅着工件数

一ヶ月間で新たに建設された住宅の件数。
新たに建設された住宅には、家電や家具が必要となり、イコール消費が進むことになります。

よって、この数値も上昇すれば相場上昇、下降すれば相場下降という流れになりやすいです。

日銀短観

資本金10億円以上の上場企業と、従業員50人以上の中小企業の経営者を対象に、日本銀行が行なう景況アンケートの結果のこと。
「景気が良い」と回答した企業の数から、「景気が悪い」と回答した企業の数を引いた数値が発表されます。

数値が上昇すれば相場も上昇、下降すれば相場も下降しやすいです。

消費者物価指数

消費者が購入するモノやサービスの価格変動を表す指数。
購入頻度が高い580品目のモノやサービスが対象です。

消費者物価指数の上昇はインフレを意味し、下落はデフレを意味します。

企業物価指数(旧:卸売物価指数)

企業間取引における原材料や中間材料の価格変動を表す指数。
景気に左右されやすい指数ですので、消費者物価指数同様に、インフレやデフレの度合いを知るのに有効です。

なお、企業物価指数には「国内企業物価指数」「輸出物価指数」「輸入物価指数」の3つが存在します。

生産者物価指数

生産者が出荷する時点での価格変動を表す米国の指数。
日本の企業物価指数と同じような指標で、アメリカの景気動向(インフレかデフレか)の度合いを知るのに有効です。

最後に

以上が、代表的な経済指標となります。
とりあえずはここまで抑えておけば、ファンダメンタルズ分析はひとまずOKと言えるでしょう。

もちろん、余力がある時は他の経済指標について興味を持ってみるのもアリです。