投資の世界で勝つ為に一番重要なルールは何か?

この質問に対するFX上級者の答えは、多くが以下の回答となるでしょう。

「もちろん『損切り(ロスカット)』だ!」

・・・と。

当然、FX投資の場合も同じです。
損切りほど重要な要素はありません。

なぜそこまで損切りが重要なのか?
そのあたりについて触れていきたいと思います。

損切りの重要性

FX投資において、1回1回の取引で全勝することは不可能
どんな上級者でも、読み外すことはあります。

では、読み外した場合に、初心者と上級者では何が違うのか?

それは、

「いざ負けたとしても、的確な損切りによって負け額を最小限に抑えられる」

という点です。

負けを小さく抑えつつ、勝つ時はしっかり勝っていく。
これを繰り返しつつトータルでプラスにしていき、資産を増やしていくのです。

FXは、10回取引して9回負けても、残りの1回で大きく勝ってトータルでプラスになっていれば、それでOKなのです。

逆に、仮に10回取引して9回勝てても、「1回1回の利益が数百円」と小さければ、一度数万円の負けを喰らってしまうと一気にトータルでマイナスになってしまいます。
勝率は、特に重要ではありません。

トータルでプラスに持っていくためには、負ける時の負け額をいかに抑えることができるか?
ここが一番のキモになってきます。

そのために、「損切り」という技術は非常に重要なのです。

必ず「自分なりの損切りルール」を決めておく

損切りが重要だということはこれで伝わったかと思われますが、では、実際どのようにして損切りをしていけばいいのか?

適切な損切りを行なっていくために必要なもの、それは、

「あらかじめ自分なりの損切りのルールを明確にしておくこと」

これに尽きます。

損切りラインをルール化しておき、「どの程度までマイナスが積もったら損切りをするか?」という目安をあらかじめ決めておくことが最重要。

人間の意思というのは非常に脆いもの。
ましてそこに金銭的損得が絡むと、ついつい判断がゆらぐことも多々あります。

しかし、感情に左右されてトレードしているようでは、トータルでプラスにするのは困難。

そこで必要となってくるのが「ルール」
あらかじめ自分の中で、「こういう状況になったら諦めて絶対に損切りする」という、損切りするためのルールを作っておくのです。

実際、どのようにして損切りルールを決めるか?

では実際に、何を目安にどのようにしてルールを決めていけばいいのか?

ルールの内容については、特に決まりはなく自由です。
まずは、自分が正しいと思う目安で設定すればOK。

例えばの目安として、

損切りの目安の一例

■トレードした時点から○○pips下がったら損切りする
■為替差損が○万円を超えたら損切りする
■総資金の○○%を失ったら損切りする
■直近3か月での最安値まで下がったら損切りする

・・・など、「自分の資金力」や「相場状況」を考慮して損切りする目安を設定します。

これだけではイメージしづらいと思いますので、損切りのルール作りの具体例を以下に記してみます。

 

まず、以下のような相場状況があったとします。

損切りの目安

これは、2019年8月の実際のドル/円チャート。
8月に入った直後から約1か月に渡り、106円中盤~107円あたりまで上がってくると跳ね返されているのがお分かりになると思います。

この、「ここまで上がったら跳ね返されて、下がっていく可能性が高い」というラインを、『上値抵抗線(レジスタンスライン)』と呼びます。
上の画像で言うと、黄色い線が引いてあるラインですね。

こういう相場状況の場合、106円中盤あたりまで上がってきたら売りを仕掛けるのが有効。
上手くいけば売った直後から下がり始めますし、仮にもう少し上がって107円あたりまできても、今までの相場の動きを鑑みると、ここで跳ね返されて下がっていく可能性が高いわけです。

しかし、あくまで「可能性が高い」というだけで、抵抗線を突き破ってそのまま上がり続けるかもしれません。
売りポジションを持っているわけですから、相場が上昇すればするほどマイナスが膨らんでいきます。

こういったリスクを排除するために、「抵抗線である107円あたりまで上がってきたら損切りしよう」というルールを自分に課すわけです。

 

このようにして、具体的な損切りの目安となるラインを自分で決めていきます。

そして、一旦自分が設定した目安に到達したら、迷わず損切りする。

「いや、もうちょっと待ったら回復するかも」
「今回に限っては、まだ損切りしないでもうちょっと粘ってみた方がいいかも」

などという甘い感情に左右されず、最初に決めたルールには徹底的に従う。

これが、「損切りルールを守る」ということ。
投資の上級者は、ほとんどの方がこれを実践しています。
一度自分が決めたルールを、その時の感情でおいそれと破ってしまうようなことは、絶対に避けなければなりません。

ルールは、状況に応じて見直していく

誰でも、損失を確定させるのはイヤです。
この感情は、どれだけ投資経験を積もうとも消えることはないでしょう。

だからこそ「損切り」は難しく、最も重要な技術なのです。

己の弱い心を抑え、気持ちを切り替えて損切りを行なう。
難しいからこそ、最初に損切りのルールをしっかり決めておき、どんなことがあろうともそのルールに従うようにすべきなのです。

 

では、一度決めた損切りルールは、一生ずっと守っていかなければならないのか?

もちろんそんなことはありません。
むしろ、自分の技量の変化・考え方の変化・規制の変化・時代の変化などに対応し、適宜変更していくべきです。

つまり、「ルールを破ってはいけない。 しかしルールを見直して変更することはOK。」となります。

 

しかし、頻繁に損切りルールを変更していては意味がありません。
極端な話、1度のトレードごとに損切りルールを変えたりすれば、それは全くルールを守っていないということにもなりますので。

仮に損切りルールの変更を行なう場合は、

「なぜ今、ルールを変えるのか?」

「このルール変更には、どんな意味があるのか?」

・・・を明確に説明できる場合に限るべきです。
それくらい、「一度決めたルールを変える」というのは重いことですので。

 

それまで実行していた損切りルールに従った結果を吟味し、「この部分をもっとこうした方がいいな」といったように分析・修正する。
そしてその後は、変更した損切りルールにきっちりと従う。

一定期間そのルールに従ってみて、それでもまだ満足のいく結果が出ないようならば、また損切りルールを見直す。
どこが悪かったのかを考慮しながら。

これを繰り返しつつ、どんどん精度の高い損切りルールを自分の中で確立していくことで、徐々に収支を伸ばしていくができるでしょう。

損切りの設定は事前に済ませておく

損切りの設定は、事前に済ませておくのが一般的です。
24時間、ひと時も離れずに相場をチェックすることは不可能ですから。

夜寝ている時に、予想もしなかった突発的な世界的事件などが起き、気付くととんでもない損失が出ていた、なんてことも普通にありえます。
手動での取引のみでは、こうした大きな相場変動があった時に対処できません。

ということで、ポジションを建てた(新規で買ったり売ったりした)と同時に、どれくらいマイナスになったら損切るかの設定をしておきましょう。
ほとんどのFX口座で、自動決済の設定ができますので。

この設定をうっかり忘れて、損切り設定をしないまま突っ走ると・・・いつか痛い目に遭ってしまうのでご注意を。。。
特に、米雇用統計などの重要経済指標の発表前は気を付けるべきです。

まとめ

とにもかくにも、損切り技術はFX投資において最重要の技術
取引結果をしっかりと吟味し、満足のいくルールを自分の中で作り上げることができれば、きっと結果もついてくるはず。

最初は手探りで損切りの目安を探っていくしかありませんが、何度も目安の修正を繰り返すことで、自分なりの「精度の高い損切りルール」が出来上がってくるでしょう。