相場状況というのは、何の因果か各月ごとに似たような動きをすることがあります。

これは、為替相場も同様。
よって、FX取引を行なう場合にもこの特徴は活用できます。

もちろん、経済指標や日々の相場変動からの予測が第一ですが、各月ごとの特徴を踏まえてみるのも面白いかもしれません。
「統計」というデータは結構侮れませんので。

ということで、以下に「各月におけるドル/円の動きの特徴」について記してみます。
なお、ドル/円以外の対円相場(いわゆるクロス円)も、同じような動きをすることが多いです。

1月の傾向

株式相場の世界では、「1月効果」という言葉があります。
これは、1月は相場が上昇しやすい、という現象を指した言葉。

なぜこうしたことが起こるのかはっきりとはわかっていないのですが、1月は株価が上昇しやすい傾向にあるのです。

そして、為替相場は株価と連動しやすいもの。

よって、1月は円安に進みやすい状態になりやすい、ということが言えます。
日本の場合、株価が上がると円安が進みやすくなりますので。

2月の傾向

1月と打って変わって、2月は円高になる傾向が強いです。

原因の一つとして、アメリカ国債の利払いが多い月だからと言われています。

ドルで払われた利息を、円に換えようとする動きが増えるため、結果円高が進むというわけです。

3月の傾向

あまり差はないようですが、どちらかと言えば円高になりやすいようです。

日本企業の決算が集中するため、外貨を円に換えて決算に備える企業が出現するからでしょう。

5月~6月の傾向

ゴールデンウィーク前からゴールデンウィーク中にかけては、円高に進むことが多いようです。

ただ、連休が終わってからはやや円安へ戻り、それが6月くらいまで続く傾向にある模様。
6月はボーナスが支給される時期でもあるので、それが影響しているのかもしれません。

8月の傾向

2月と並ぶ、円高へ向かいやすい月の代表格である8月。
去年も、まんまとこの月から下落が始まりました。

円高への動きに警戒したい月です。

9月~10月の傾向

8月の流れを受けてか、どちらかと言えば円高へ動きやすい傾向があります。

史上最大規模の株価暴落が発生した「ブラックマンデー」や、今でも記憶に新しいアメリカで起こった「同時多発テロ」など、突発的な事件が起こりやすい月とも言えるでしょう。

あくまで統計上の話ですが、注意をしておくに越したことはありません。

11月~12月の傾向

円高への動きが鈍くなり、円安へ向かいやすくなる11月。
そして、その流れに乗って円安が加速しやすくなる12月。

11月・12月には、こんな傾向が見られます。

特に12月は、6月同様ボーナス時期ですので、「せっかくだから投資でも」という人が増えることにより、円安が進むのかもしれません。

まとめ

以上、各月の相場変動の特徴についてまとめてみました。

ただし、上記の特徴はあくまで「傾向」なので、毎年必ずそうなるというわけではありません。
過度に信じすぎるのは危険です。

通常の予測に多少加味する、といった程度にご活用ください。

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